ミニマム

大切なことばは
ことばにするのが怖いの
うまく伝えられるのか
不安になるから
手紙を書いてるの
わたし

大切なことばを
ことばにするのは怖いね
再放送のメロドラマ
みたいになるのは嫌だから
歌にする
歌にする

ことばは
いるんでしょうか
このままで
いたいんだ
ことばを
失ったときこそ
何かが伝わる気がしたよ
ぼく
わたし
ぼく

ことばは
いるんでしょうか
このままで
いたいんだ
ことばを
失ったときこそ
何かが伝わる気がしたよ
ぼく
わたし
ぼく
            

さよならシークエンス

ことばとことばが
すれ違って揺れては
さよならの文字が
ゆれるシークエンス

ことばとことばじゃ
すれ違ってしまってた
さよなら。きっとまた。
ゆれるシークエンス

大事なことは
伝えたはずが
後から後から湧いて出て
余計にずいぶん喋ったね
すぐこうなってしまうよね

あの日ボートに乗った公園は
今日以降は思い出のなかへ
しまっておくよ
近くへきたら
思い出してみるよ

虫のいい話さ

ことばとことばが
すれ違って揺れては
さよならの文字が
ゆれるシークエンス

ことばとことばじゃ
すれ違ってしまってた
さよなら。きっとまた。
ゆれる

欲したものが
求めたものが
てんでバラバラ違うみたい
僕からしたら同じもんだけど
そういう話じゃきっとないでしょう

あの日僕が売り渡したものは
君が少し戻してくれたよ
選んだ道を
進んでいくのに
なんら変わりはないけど

大げさな話を
聞かせてばかりだね

こころとこころが
すれ違ってしまってた
さよならの意味が
ゆれるシークエンス

こころとこころじゃ
すれ違ってしまってた
さよなら。きっとまた。
ゆれる

ことばとことばが
すれ違って揺れては
さよならの文字が
ゆれるシークエンス

ことばとことばじゃ
すれ違ってしまってた
さよなら。きっとまた。
ゆれるシークエンス
    

ことばの体温

アインシュタインが
言う理論の先の温度を
隠す事無く書き留めるとして

願い事さえ
胸の隅に隠して
笑う僕には
そんな勇気はない

ヘミングウェイは言う
「嘘は愛を殺す」と
「馬鹿正直はもっと愛を殺す」と

芽吹いた程度の
不安を口に出しては
君を頼る
僕は馬鹿、なのか

余計な文字が
浮かんで消える

愛のことば綴るのに
辞書を引いて
それ以上が
見つかりますか

痛みのように続く
この気持ちの
よりどころを
示してますか


自分自身の言うことを
わかった顔して
すぐ忘れる情けない奴だ

自問自答さえやめて
膝を抱いては
誰か僕を
救ってくれと鳴く

大したことじゃないし
言わなきゃよかったなんて

会いたくて眠るのに
眠れなくて
朝が来れば変わってますか

居ないなら居ないで
どうかその声を
思い出して
笑ってますか

あれから
時間が伸びきって
戻るあてもないよ

これから
縮こまった背中を
伸ばして


飽きるほど話したのに
足りなくて
歳をとれば変わってますか

朝が来ない夜はないと
言うのなら
やがて夜が明けるでしょうか

愛のことば綴るのに
嘘をついて
綴りようが
あるのでしょうか

止まった時が動く
そのときには
今以上が
見つかりますか